小池 由貴子さん-訪問美容 と和 / コミュニティサロン と和 代表 -vol.4-
≪プロフィール≫
名前 :小池 由貴子
訪問美容 と和 / コミュニティサロン と和 代表・チーフディレクター
(株式会社社会起業家パートナーズ 取締役)
山野美容専門学校卒
美容業界の働き方改革
スタッフは全員30代以上
私がアシスタントとして働き始めたときの美容業界は、長時間労働、低賃金、休日が少ない等、過酷な労働環境でした。入社1年目は朝の8時に出勤してサロンを掃除し、練習して先輩を待ち、閉店したらまた掃除に練習で帰りは終電。それでもお給料は10万にも満たない程でした。当時はそれが当たり前でしたし、スタイリストになりたいという目標があったので、私自身は修行のつもりで頑張っていました。しかし今は今で時代に合わせて変えていかなければいけない、私達が理解を示して変えていかなければいけないと思っています。
実際、美容業界の過酷な環境こそが、日本の理容師免許保持者180万人に対し、平均年齢27歳という、業界の若年化、ひいては美容師を生涯の仕事にできないという実態を招いています。特に女性の場合は顕著で、出産、子育てと並行することが難しいのです。そういった中で私たちは埋もれてしまった美容師の採用に力を入れています。弊社の採用条件は経験10年以上の女性なので、必然的に30代以上になります。これは弊社のターゲット層が30代以上の女性なので、スタイリストが同世代の方がお客様と話を合わせやすいという理由のためです。また、訪問美容に関しても、お客様は要介護者などご高齢の方が多いため、キャリアを積んだ美容師のほうが安心感があります。
自治体に認可を受け「働き方改革宣言」「イクボス宣言」
※イクボス=従業員の育児参加に理解のある経営者や上司のこと
他にも就業規則を分かりやすく作り、冊子にして月例ミーティングで読み合わせを行っています。スタッフ一同で話し合い、認識を深めることで、ワークスタイルを全員で変えていこうと考えています。弊社の説明会に来られる方々は、あまりに福利厚生が充実しているので、「ここは本当に美容室なのか」と驚くほどです。一番力を入れているのは「育児」、「介護」、「家事と仕事の両立」です。「イクメン」という言葉に代表されるように、育児や介護には社会も理解を示しています。しかし「育児も介護もない従業員は制限がないのだろうか」というと、そうではないというのが私達の考えです。
そのため仕事と家事との両立のため、弊社は従業員に家事サービスを提供しています。このような家事支援を行い、休みには自分磨きをするなり、しっかりと休養を取るなど、スタッフにはプライベートも充実させてほしいのです。
また、我々は同一労働同一賃金というシステムをとっています。これはパート、契約社員、正社員の形態に関わらず、時給換算すれば一緒で、基本的な労働に対する対価は同じ、というものです。ここまでの福利厚生を行っている企業は美容業界ではもちろん、一般企業でもそうはありません。そのため弊社は先駆けて、東京都や豊島区の認可を受け、「働き方改革宣言」「イクボス宣言」をしました。
そして、スタッフの精神的なフォローも行っています。例えば、弊社の美容師たちには、夏のお休みのときに浴衣を着て花火を見に行くようにしています。これは、お客様は浴衣を着てお祭りに行っているのに、「自分は行けない・・・」そういう感情のギャップを埋めるためです。従業員が心の豊かさを保っていなければ、心のサービスを提供できません。
-続く-
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≪過去の記事≫
小池 由貴子さん-コミュニティサロン と和 代表 vol.1 vol.2 vol.3
≪会社情報≫
社名・サロン名 : 株式会社社会起業家パートナーズ 訪問美容 と和 / コミュニティサロン と和
住所 : 東京都豊島区巣鴨4丁目26−3
電話番号 : 03-6759-8621
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